チェロ・アンサンブルによるヘヴィメタ・バンド、アポカリプティカの動画集

http://www.bounce.com/news/daily.php/9781
↑恥ずかしながら私はこの「bounce」のニュースで初めて、フィンランドのユニークな編成のバンド「アポカリプティカ」(Apocalyptica:→公式サイト)のことを知った。「『デビュー作でメタリカをカバーして話題となったチェロ・ユニット』てナンじゃい」と思い取りあえずググってみたら、なんと彼ら3人(結成時は4人)のチェリストたちはみんな、あのヘルシンキシベリウス・アカデミーの出身らしい。シベリウス・アカデミーといえば、世界的なチェロの巨匠にして日本にもファンの多いアルト・ノラス先生が教職に就いておられた学校ではないか。「いったいノラス先生はナニを教えてたのか?」という疑問を残しつつもアポカリプティカの活動を探るべくネットを探索すると、ようつべに彼らのライブ映像が一杯あったよ先生(笑)。
まずはメタリカのカヴァーから↓

「Enter Sandman」
なによりチェロ・アンサンブルで客がこんなに喜んでるのが凄い(笑)。
「チェロといえばバッハの無伴奏」という皆様はこちらをどうぞ↓

「Hall of the Mountain King(山の魔王の宮殿にて)」
亡くなってから丁度100年経つグリーグがこれを聴いたら墓から出てきそう。あと「立ってチェロを弾く」というのは珍しくないけど、「上半身裸でチェロを弾く」という発想は無かったなぁ(笑)。

あと彼らのライヴ映像を見つけた順に挙げてみる↓

まだまだあるけど紹介はコレ位にして、彼らのテクニックの確かさ、そして本気度の高さは充分に感じ取ることができた。何より「中途半端なロック」を演奏していないのが素晴らしい。日本だとなかなかそうはいかない。かつてモルゴーアSQがクリムゾンをカヴァーしたことがあったけど、正直何にも訴えて来ない演奏だったので、すごく落胆したのを覚えている。ショスタコシェーンベルクなら、彼らはそれこそ火がついたような演奏を聞かせてくれるのにね。
 これは彼らが学んだシベリウス・アカデミーに秘密が隠されてるのかもしれない。そもそもこの音大はクラシックの演奏家はもちろんのこと、ファイブ・コーナーズ・クインテットやダリンデオといった、ジャズ畑のアーティストも結構輩出している。このような多彩な才能を生み出す秘訣はなんだろう。個人的にすごく興味がある。音楽雑誌でどこか、ヘルシンキまで出かけてこの音大のことを取材してくれないだろうか。