ダバディさんの連載

「EL GOLAZO」の最新号から、フローラン・ダバディさんの連載対談が始まった。第1回のゲストはジョン・カビラさんだったのだが、なんか「対談」というよりはダバディさんの「放談」という感じだった。
まずダバディさんは「世界で通用するためには『人間』の魅力が大事」と熱く語っていた。これを読んで「そうかぁ、欧州のトッププレイヤーって例外なくナイスガイなのか〜」て思う読者はいないと思うが、これはまあ一流プレーヤーがどうのというより、ダバディさん自身が普段から思っている信条の発露なのだと思う。
それからマイナーな文化を大事にする土壌が日本にはある、みたいな発言*1があった。これには同意。50年前はラジオ放送でも際だって優遇され、その地位は「今よりずっと高かった」クラシック音楽は、今や雑多な音楽ジャンルの大群の中に埋没しているように思える。しかしそんなクラシック音楽でもネット上ではたくさんの人達が熱心な書き込みを連日行っている。その充実ぶりから、もはやクラシック音楽についてはネット上での情報力は完全に既存のマスメディアを超えたといっていいのではないか。それにしても客入りがイマイチで、一部歌手を除く演奏にも「低調」との声も高く、日本を代表する指揮者に対してもブーが飛んだ「東京のオペラの森」を日本の音楽マスコミはどう報道するのだろうか。いかん、脱線を復旧させなきゃ(笑)。
最後にダバディさんは「日本は文化的背景がないのにアルゼンチンやスコットランドのリーグ戦をテレビで流すスゴイ国」と仰ってましたが、まあこれについては「スカパーにお金払ってんだから、それ位して貰わないと」と思います。ともあれこの「放談」、次回はちゃんとした「対談」になるようにゲストを厳選していただいたらどうでしょうか(笑)。

*1:3/22追記;正確には「すてきなマイノリティーが日本にはそろっている」と言ってます。