つじあやの新譜を聴く

はじまりの時

はじまりの時

「今度のつじあやのは一味違う」「つじあやのが変わった」と評判の一枚。確かに変わった。何が変わったって、歌詞が完全に路線変更してる。これまで「君」と「僕」とのあいだの心理的情感を穏やかに表現していたのが、随分肉感的でかつ大胆になっちゃっている。例えば「ああ感じるわ あなたとならどこまでもfly」なんて歌詞、これまでのつじあやのならあり得ない。というかほぼ別人。どれくらい別人かというと、「つじあやの」が「づしあやの」になったくらい違う。まあ「つじあやこ」になってもいいんだけど、ともかくこれまでと異なり、艶っぽい詩句があちこちに散りばめられていて若干の恥ずかしさすら感じる。4曲目なんか初っ端からいきなり「体があなたを…」て来るもんだから、おじさんはもうビックリです。まあ「普段から親しくしていた近所のお姉さんを暫く見かけないなぁと思ってたら一年ぶりくらいでものすごく色っぽい格好で現れてドキドキ」みたいなそんな感じか。そんな経験ないのでわからないけど。
でも変わらないところもある。シンプルで愛らしいメロディ、そして清涼感あるサウンドは健在だ。だから歌詞が別人になったからといって、以前のファンも全く抵抗感なく聴けるのでないか。まあつじあやのウクレレを抱えている限り、私は安心して彼女についていくつもりです。