NHK 春の改編でニュースキャスターも新布陣に

9時のニュース青山祐子アナが登場。そしてすでに各所で話題になってるけど「おはよう日本」には首藤奈知子アナですか。1月の改編といい、今回といい、そんなに私に受信料を払わせたいのですか(ちゃんと払ってるけど)。
なんか私がいつもNHKの報道番組を見ながら鼻の下を伸ばしている、と思われるとイヤなので違う話題を。昨日の藤田嗣治特番は良かった。
以前からシラク大統領を始め、フランスで「知日家」が一定数存在していることが私には不思議だった。確かに「ジャポニズム」に一番敏感に反応したのがパリであった、という事実があるとしても、フランス国内で「日本」を常に発信する「アンテナ」のような存在があったのではないか、という疑問が拭えなかったのだ。
NHK特番「パリの異邦人〜画家・藤田嗣治の二十世紀」が私たちに提示した「フジタ」像は、「エコール・ド・パリ」の一翼を担った画家としてだけでなく、パリで「セレブ」として常に注目される「時代の寵児」としてのそれだった。柔道着を着て模範演技を披露したかと思うと、仮装パーティーに出没したりと、良くも悪くも彼はいつも「目立っていた」。そのような藤田嗣治の立ち居振る舞いは、「日本」を代表する「アイコン」としてパリジャンには映っていたのではないか。それこそジョセフィン・ベーカーが「新世界」を象徴する「女神」としてパリに君臨したように。
この番組のハイライトは、第二次大戦後パリに戻った彼のランス・ノートルダム大聖堂での洗礼式の映像だった。何よりも「エコール・ド・パリ」の時代から数十年後経ってもなお、「フジタ」は取材するに足りる存在として認知されていたという事実が彼の存在力を示している。藤田嗣治は晩年フランス国籍を取得し、フランス人として没する。セントルイス生まれのネイティヴ・アフリカンであったジョセフィン・ベーカーもそうであったように。