最近買った本

Private Passions

Private Passions

BBCのクラシック専門局Radio 3のプログラム「Private Passions」(→公式サイト)は、ホストのマイケル・バークレーとゲストが好きな音楽、好きなレコードについてトークを繰り広げる番組。この本は同番組内でロイヤル・ファミリー(ケント公)からクリケット選手までという、多種多彩なゲスト達が番組上で紹介したCDのリストを集大成したもの。最近10年間に出演したゲスト数百人分のリストは膨大なものだが、ゲストのコメントが全くないためか、読み進めていくうちにリストの羅列にやや食傷気味になった。それにゲストの9割5分以上を占める私にとって未知の人たち(小説家とか詩人とかが多くて、文学音痴の俺にはチンプンカンプン)の嗜好を眺めても、今いちピンとこなかった、というのが正直なところ。
ただ数少ない音楽業界の関係者の挙げたリストには興味深いものもある。このエントリでは先ずジョン・ピールのを紹介。

1.サンサーンス:「ピアノ協奏曲第2番」のフィナーレ リカド(ピアノ)プレヴィン指揮

Cello Concerto 1 / Piano Concerto 2

Cello Concerto 1 / Piano Concerto 2

2.アレグリ:ミゼレーレ ウィルコックス指揮キングス・カレッジ合唱団
Allegri: Miserere; Palestrina / Willcocks, Kings College Choir

Allegri: Miserere; Palestrina / Willcocks, Kings College Choir

3.ゴットシャルク:Ojos Criollos, Danse Cubaine ルイス&リスト(ピアノ)他
Gottschalk Festival

Gottschalk Festival

4.ニール・ヤング:Rockin' in the Free World
Rockin in the Free World

Rockin in the Free World

5.ナンカロウ:エチュード第21番*1
Studies for Player Piano #1-5 (Comp)

Studies for Player Piano #1-5 (Comp)

6.ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番から第2楽章 チョン・キョンファ(ヴァイオリン)ケンペ指揮
ブルッフ:VN協奏曲第1番

ブルッフ:VN協奏曲第1番

7.ガーシュインラプソディ・イン・ブルー ティルソン=トーマス(ピアノと指揮)ロサンゼルス・フィル
Rhapsody in Blue / Second Rhapsody for Orchestra

Rhapsody in Blue / Second Rhapsody for Orchestra

クラシック番組なので自ずとその傾向の音楽が多くなるわけだが、ジョン・ピールの音楽の守備範囲の広さが改めて伺えるリストとなっている。かつて彼が「めかくしジュークボックス」(ISBN:4875023243)で「(指揮者の)ビーチャムが取り上げたような『ロリポップ』が演奏されなくなった」と昨今のクラシックのプログラミングに不満を述べていたことを思い出した。

*1:ピールが挙げたCDは廃盤なので、現在入手可能なものを挙げた