ノリントン&シュトゥットガルト放送響 来日公演レポ
私は「感動」してしまいました。ヴォーン・ウィリアムズの6番のシンフォニー、何十回と聴いているはずなのに(中略)「ええと、こんな曲だったんだ」という感じ。(中略)
ベートーヴェンのほうの「6番」も、音楽のいろいろな感情が生きた演奏で実に新鮮。
山尾氏は明日ノリントンへのインタビューの仕事が入ってるそうです。
「えすどぅあ」
田園で第1楽章終了後、手を指揮棒で叩いて楽員に「よかったよ」。つられてお客さんの一部も拍手していると。振り向いて「もっと拍手してやってよ」。
ノリントンのパフォーマンスが冴えてた模様です(笑)。
(以上引用失礼)
私はこのコンビでは最近ラジオでニールセンの「交響曲第2番」を聴きました。古楽オケ(または古楽を意識した演奏解釈)で19世紀から20世紀前半の、いわゆる「ロマン派」と云われるスタイルの音楽をどう演奏するか、という点で模範的な名演だったと思いました。ノン・ヴィブラートなのに弦楽のアンサンブルには力感がありましたし、強奏部の響きはパンチの効いた管と相まって、これまで聴いたことがないような独特の感覚が味わえました。とにかくパワフルさという面でもモダン・オケに十分渡り合えるだけのものがあったので「古楽オケで聴けるのはベートーヴェンの第1番、第2番まで」と思っている方々もノリントン&シュトゥットガルトのロマン派以降の演奏は一聴の価値があると思います。個人的には以前の手兵ロンドン・クラシカル・プレイヤーズで数々の批判(レビューには「彼のブルックナーは間違っている」というのもありました)にもめげずロマン派も意欲的に取り上げた経験が生きているのでは、と勝手に邪推していますが。