年間アルバムランキングを見て(クラシック編)

昨日の続き)
フジ子・ヘミングといい村治佳織といい川畠成道といい、ビクターはクラシックのアーティストの売り方のツボを心得ているようだ。「奇蹟のカンパネラ」*1は今年だけでも33,020枚、通算では何と558,636枚を売りさばいた。村治佳織の「カヴァティーナ」*2が164,814枚、「アランフェス協奏曲」*3も129,177枚ってのも凄い。
それから小澤のニューイヤーコンサート*4、僕の周りでは買ってる人はいないのに何でか売れてる売れてるって軽部アナが「めざまし」で言っててそれって本当?と思ってたけど、本当に売れてた(笑)。615,486枚、へー。小澤の翌年のアーノンクール*5(8,000枚丁度)と比較すると唖然。それから発売時あれだけファンが大騒ぎだった朝比奈/N響ブルックナーの第8番*6が3,063枚とは。西本智美の「ボレロ*7(3,304枚)より売れとらん。それからその他新譜でめぼしいものは諏訪内晶子さんのシベリウス*8が20,123枚、ラトルの「第九」*9が18,666枚、小菅優のリスト*10は12,762枚、カラヤン普門館ライブ*11が7,689枚。
面白いのは「カノン100%」*12が90,780枚で、パイヤールの「カノン」*13も24,079枚売ってること。日本での「パッヘルベルのカノン」の根強い人気を裏付けた格好。ラトルさんにゲルギエフさん、次は「パッヘルベルのカノン」の録音いかが(笑)。それから何気にヨー・ヨー・マの「無伴奏*14が94,520枚って凄い。もうすぐ10万枚!。あと再発モノではバックハウスベートーヴェン*15(21,554枚)やケルテスの「新世界」*16(16,870枚)、それからカザルスの「ホワイトハウス・コンサート」*17(24,250枚)も顔を出していて、これらの「名盤」がリストに出てるとなぜかホッとする。あとモニク・アースのドビュッシー*18が21,399枚って、これは驚き。
改めて数字を見せつけられて思うのは、クラシックはマニア以外の方々が買って初めてヒットとなる、そして交響曲とかのマニア向けの新譜は、いくらマニアが束になっても売れるのは年に数千枚程度、1万枚売れる方が珍しいという厳しい現実。ふ〜っ。せめてもう少しベスト5000に入ってくる新譜の数が増えないと昨今のクラシック新譜激減の流れは止められないかも。
(以上枚数は特記以外は累計)